本サービス(第2条第⑴号で定義する。)の利用を申し込む者(以下「甲」という。)と株式会社Brace(以下「乙」という。)は、矯正歯科診療の診療支援に関する乙のサービス「b-ortho」について、以下のとおり合意し、この契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条(業務の委託)
甲は、乙に対し、甲が運営する医院又はクリニック(以下「対象医院」という。)において行う矯正歯科診療に関して、本サービス(次条第⑴号で定義する。)の提供を委託し、乙はこれを受託する。
第2条(定義)
(1) 「本サービス」とは、乙が、「b-ortho」と称するサービスパッケージとして、医院又はクリニックの矯正歯科診療に関して、乙に所属する矯正歯科医師や衛生士、その他スタッフ(乙から受託した者を含む。)による、適応症フィルタリング相談、分析・診断、治療に関するアドバイスやディレクション等のオンラインでの支援を提供するサービスをいう。
(2) 「診療支援サービス」とは、本サービスの内容のうち、甲が対象医院にて行う矯正歯科診療に関して、甲が実施する分析・診断、治療等の歯科診療行為を、乙に所属する矯正歯科医師や衛生士、その他スタッフ(乙から受託した者を含む。)がオンラインで支援するサービスをいう。
(3) 「本デバイス」とは、診療支援サービスの実施のために本サービスの内容として乙から甲へ提供される、Dental Monitoringに関するデバイス及びツール及び/又はその他の乙が指定するデバイス及びツールをいう。
(4) 「本ソフトウェア」とは、本サービスの内容として乙から甲へ提供される、矯正歯科業務管理プラットフォームシステムソフトウェア「b-align」及び/又はその他の乙が指定するソフトウェアをいう。
(5) 「利用患者」とは、甲が診療支援サービスを利用して診療を実施する患者をいう。
(6) 「インビザライン等注文代行サービス」とは、本サービスの内容のうち、オプションサービスとして、乙がインビザライン及び/又は歯科技工物(以下「インビザライン等」という。)の製作の注文を代行するサービスをいう。
第3条(本サービスの提供)
1 本サービスの内容、及びその提供条件の詳細については、https://brace-ltd.com/terms_LR3c69uw/b-ortho_price-table_202405.pdf(次項において「本URL」という。)に記載のとおりとする。
2 本URL記載の本サービスの内容、及びその提供条件について、乙は、甲に対して90日以上前に通知することにより、合理的な範囲においてこれを変更することができる。
3 甲は、診療支援サービス及びインビザライン等注文代行サービスに関して、個々のサービス提供を乙に依頼するにあたっては、LINE、メールその他乙所定の方法により、乙所定の事項を記載して、乙に対し、当該提供を依頼するものとする。その際、乙が当該依頼を受領した後は、乙が特別に認めた場合を除き、甲は、当該依頼を取消し・キャンセルすることはできない。
4 乙は、本サービスを、本契約の趣旨に従い、善良な管理者の注意をもって提供する。
第4条(本デバイス及び本ソフトウェアの利用等)
1 甲は、本サービスの提供を受けるにあたって、本デバイス及び本ソフトウェアを使用しなければならない。
2 本デバイス及び本ソフトウェアのほか、甲は、オンラインにて提供される本サービスの提供を受けるため、自己の費用と責任において、インターネット回線、その他の通信設備、並びにパソコン、タブレット、スマートフォン、その他の通信機器を準備し、利用するものとする。乙は、本サービスの提供にあたって、当該通信設備並びに当該通信機器の故障、通信障害、その他の不具合に起因して甲に生じた損害につき、一切責任を負わない。
3 甲は、本ソフトウェアの利用に関して、乙がb-alignに関して別途定める「b-align利用規約」(https://b-align.dental/terms-and-conditions/)、及びその他の乙が指定するソフトウェアがある場合には、当該ソフトフェアに関して乙が別途定める利用規約の内容に同意する。
4 本デバイスの使用等に関する諸条件は、乙が別途定めるところに従うものとする。
5 本契約が終了した場合、甲は、b-align利用規約その他乙が別途定めるところに従い、遅滞なく本デバイス及び本ソフトウェアの返還(なお、Dental Monitoringに関するデバイス及びツールは返還を要しない。)、使用終了、その他の必要な措置を実施しなければならない。
第5条(患者の診療情報の提供等)
1 甲は、利用患者について、乙に対し、利用患者の診療録その他の診療に関する情報(以下「診療情報」という。)を適切に提供しなければならない。
2 前項に定めるもののほか、乙は、本サービスの提供のために必要な資料等又は事項について、甲に対し、適宜に提供又は協力を求めることができ、甲は、合理的な範囲において速やかにこれに応じなければならない。
3 乙は、甲から提供された診療情報及び前項の資料等について、善良な管理者の注意をもってこれを管理し、本サービスの提供以外の目的に使用しないものとする。
第6条(利用患者の同意の取得)
甲は、診療支援サービスを利用して診療を実施するに際し、利用患者に対し、診療支援サービスを利用して診療を実施する旨、当該利用患者の診療情報を乙(乙の再委託先を含む。)に提供する旨、その他乙が甲へ別途提供する「同意書」に所定の事項について、予め、適切な説明を行った上、当該「同意書」に当該利用患者の署名を得る方法により、これらに対する当該利用患者の同意を得た上で、当該同意書の写しを乙に提供しなければならない。甲は、診療支援サービスを利用して利用患者に対する診療を実施するにあたって、乙に対し、本条に定める当該利用患者の同意を取得していることを保証する。
第7条(本サービスの利用料金及び費用負担)
1 甲は、乙に対し、本サービスの対価として、https://brace-ltd.com/terms_LR3c69uw/b-ortho_price-table_202405.pdf(以下「価格表」という。)に記載のとおり、本サービスの利用料金(以下「利用料金」という。)を支払う。価格表について、乙は、甲に対して90日以上前に通知することにより、合理的な範囲において価格表を変更することができる。
2 既に支払われた利用料金について、乙は、甲に対し、その後の甲の本サービスの利用の有無に関わらず、また、当該利用料金の対象となる本サービスの利用又は提供中に本契約が終了した場合(専ら乙の都合による場合を除く。)であっても、当該利用料金に係る返金を行わない。クレジットプラン等のプラン名を付した適用期間の定めのある前払いの価格プラン等の利用料金がある場合に、既に支払われた当該利用料金についても、同様であり、甲は乙に対し当該適用期間中に理由の如何を問わず当該利用料金の日割/月割、残額の精算返金その他の返金を求めることはできないほか、乙は甲に対し、当該適用期間中に本契約が終了した場合(なお、当該適用期間もまた、本契約終了と同時に当然に終了するものとする。)であっても、それが専ら乙の都合による場合を除いては当該利用料金の日割/月割、残額の精算返金その他の返金は行わず、また、当該適用期間の満了時において当該利用料金の残額がある場合であっても、理由の如何を問わず当該残額の精算返金その他の返金を行わない。利用料金のうち月額料金とされる料金についても同様、当該月額料金の対象となる期間の途中に本契約が終了した場合も、当該料金の日割精算による返金は行わない。
3 前項の定めにかかわらず、本サービスの利用料金のうち、甲が矯正治療契約に基づき利用患者に対して実施する矯正治療を乙がサポートするサービスに関する利用料金として、価格表にて乙が指定する利用料金については、利用患者の転院等によって甲が当該利用患者に対して甲と当該利用患者との間の矯正治療契約に基づく診療報酬(以下、本項において単に「診療報酬」という。)の返金を行った場合(ただし、当該返金が合理的な理由及び算定根拠に基づくものと乙が判断する場合に限る。)、乙は、甲に対し、診療報酬における当該返金額の割合と同一の割合で、当該利用患者に関して乙が甲から受領した利用料金を返金する。
4 甲がインビザライン等注文代行サービスを利用する場合、甲は、乙に対し、価格表所定の利用料金(代行手数料)のほか、乙が注文を代行して立て替えて支払うインビザライン等の技工代金(インビザライン等注文代行サービス利用時のインビザライン等の技工代金の価格は、乙が別途提示するとおりである。なお、当該価格は、甲に対する事前の通知なしに、随時に変更される場合がある。)及び郵送費用実費を支払わなければならない。
5 本デバイス及び本ソフトウェアの初期設定オンラインサポートは無償とする。ただし、乙のスタッフ(乙の委託を受けた者を含む。)が甲の指定場所(現地)において直接設定対応を行う(オンサイト対応)場合には、甲は、乙に対し、当該オンサイト対応サービスに関する利用料金として手数料10万円(別途消費税)、及び出張交通費実費を支払わなければならない。
6 甲は、前各項の定めに従って乙へ支払うべき利用料金・費用等のほか、本サービスを提供するために乙が支出した費用がある場合、支出前に甲乙協議の上、本サービスの提供に必要と甲が認めたものに限り、これを乙へ支払う(本契約において別段の定めがある場合を除く。)。
第8条(支払方法)
1 利用料金、その他の甲が乙へ支払うべき費用等の支払については、乙は、毎月月末を締日として、当月の甲の本サービスの利用に係る利用料金(その他の甲が乙へ支払うべき費用等を含む。以下、本条において同じ。)について、甲に対し、請求書を発行する。
2 甲は、乙に対し、前項の利用料金について、締日の属する月の翌月15日までに、乙所定の手続に従い甲が選択した支払方法(銀行振込又はクレジットカード払いのいずれかとする。)により支払う。
3 前項の支払方法について、銀行振込の場合、振込手数料は甲の負担とし、また、クレジットカード払いの場合、甲は、乙に対し、支払手数料として、第1項の請求額の3%を支払うものとする(支払手数料は、第1項の利用料金に加算して請求されるものとする)。
4 甲が本条に基づく支払を怠った場合、甲は、乙に対し、支払期限の翌日から支払済みまで年14.6パーセントの割合(年365日の日割り計算)による遅延損害金を支払わなければならない。また、この場合において、乙は、本条に基づく支払が行われるまで、甲に対する本サービスの提供を中止することができる。
第9条(再委託)
乙は、本サービスの全部又は一部を第三者(矯正歯科医師を含む。)に再委託することができ、甲は、本契約において、当該再委託を予め承諾するものとする。
第10条(秘密保持)
1 甲及び乙は、本契約の遂行により知り得た相手方の技術上又は営業上その他業務上の一切の情報(以下「秘密情報」という。)を、相手方の事前の書面による承諾を得ないで、第三者に開示又は漏えいしてはならず、本契約の遂行のためにのみ使用するものとし、他の目的に使用してはならないものとする。ただし、情報を受領した者は、自己の役職員、再委託先、又は弁護士、会計士若しくは税理士等法律に基づき守秘義務を負う者に対して秘密情報を開示することが必要であると合理的に判断される場合には、同様の義務を負わせることを条件に、情報を受領した者の責任において必要最小限の範囲に限って秘密情報をそれらの者に対して開示することができる。また、法令に基づき行政官庁、裁判所から開示を求められた秘密情報についても、必要最小限度の範囲で開示することができる。
2 前項の規定は、次のいずれかに該当する情報については、適用しない。
(1) 開示を受けた時に、既に自己が保有していた情報
(2) 開示を受けた時に、既に公知であった情報
(3) 開示を受けた後、自己の責めによらずに公知となった情報
(4) 正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく正当に入手した情報
(5) 相手方から開示を受けた情報によることなく独自に開発・取得した情報
3 甲は、本サービスに関連して知り得た乙に所属する矯正歯科医師に対し、本サービスの利用に伴う場合又は乙からの事前の書面による同意を得た場合を除き、直接、連絡をしてはならない。
4 本条の定めは、本契約の終了後も5年間、引き続き効力を有する。
5 本条の定めは、乙が、秘密情報を、利用患者を特定できない形態において、本サービス及び乙の事業のための分析、改善、開発その他合理的な目的のために使用すること、及び適切な第三者に対して提供することを妨げない。
第11条(権利の帰属)
本サービスの提供の過程で生じる発明、考案又は創作について、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の知的財産権を受ける権利及び当該権利に基づき取得される知的財産権は、乙に帰属する。
第12条(権利義務の譲渡禁止)
甲は、乙の事前の書面による同意なく、本契約により生じた契約上の地位を移転し、又は本契約により生じた自己の権利義務の全部若しくは一部を、第三者に譲渡し、若しくは第三者の担保に供することはできない。
第13条(解除)
1 甲及び乙は、相手方が次の各号のいずれか一つに該当したときは、何らの通知、催告を要せず、直ちに本契約を解除することができる。
(1) 本契約に違反し、相手方に対し催告したにもかかわらず14日以内に当該違反が是正されないとき
(2) 支払の停止又は破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始若しくは特別清算開始の申立てがあったとき
(3) 合併によらず解散したとき
(4) 差押え、仮差押え、仮処分、強制執行若しくは任意競売の申立て、又は租税等の滞納処分を受けたとき
(5) 手形交換所の取引停止処分を受けたとき
(6) 前各号のほか、財産状態が悪化し、又はそのおそれがあると認められる相当の事由があるとき
2 当事者の一方に前項各号のいずれかに該当する事由が発生した場合、当該当事者は、相手方からの何らの通知催告がなくとも、相手方に対する一切の債務について当然に期限の利益を喪失し、直ちに相手方に弁済しなければならない。
第14条(損害賠償)
甲は、自らの責めに帰すべき事由によって本契約に違反し、乙に損害を与えた場合は、その損害を賠償しなければならない。
第15条(免責事項)
1 甲は、本サービスは甲の診療行為に対する支援の限りで提供されるものであって、自らの診療行為に関しては、甲自らの責任において実施するものであることを認識し、確認する。甲は、利用患者との間で、診療行為に関するトラブル、クレーム、訴訟その他一切の紛争が生じた場合、甲の責任と費用負担において、これを解決するものとし、乙に対して一切の迷惑を掛けないものとする。
2 乙は、本サービスの提供に関して、乙の故意又は重過失による場合を除き、甲に生じたいかなる損害についても、一切の責任を負わない。また、乙の故意又は重過失によって甲に損害が生じた場合であっても、乙は、甲に対し、甲に直接かつ現実に生じた通常損害の範囲に限り、かつ直近1年間に本契約に基づき乙が受領した利用料金総額に相当する金額を上限としてのみ、責任を負う。
第16条(有効期間)
1 本契約の有効期間は、本契約締結日(初日を算入する。)から1年間とする。ただし、期間満了日の3か月前までに、甲又は乙いずれからも何らの意思表示もない場合、本契約の有効期間は、同じ条件で更に1年間更新されるものとし、その後も同様とする。
2 前項の定めにかかわらず、甲又は乙は、相手方に対して3か月前までに書面による通知をすることにより、本契約を解除することができる。
3 本契約の終了時(利用料金の不払その他の甲の責に帰すべき事由に起因する場合を除く。)において、第3条第3項に基づき甲が乙に依頼した本サービスの個々のサービスの利用又は提供が完了していない場合には、当該サービスの利用又は提供が完了するまで、当該サービスの利用又は提供に対して、なお本契約を継続して適用する。ただし、本契約の定めに従い乙が当該本サービスの利用又は提供に対する利用料金を甲へ返金した場合はこの限りでない。
第17条(反社会的勢力の排除)
1 甲及び乙は、それぞれ相手方に対し、次の各号の事項を確約する。
(1) 自らが、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団その他これらに準ずる者(以下、総称して「反社会的勢力」という。)ではないこと。
(2) 反社会的勢力と次の関係を有していないこと
ア 自ら若しくは第三者の不正の利益を図る目的、又は第三者に損害を与える目的をもって反社会的勢力を利用していると認められる関係
イ 反社会的勢力に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなど反社会的勢力の維持、運営に協力し、又は関与している関係
(3) 自らの役員(取締役、執行役、執行役員、業務を執行する社員、監査役、相談役、会長その他、名称の如何を問わず、経営に実質的に関与している者をいう。)が反社会的勢力ではないこと、及び反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していないこと。
(4) 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、本契約を締結するものでないこと。
(5) 自ら又は第三者を利用して本契約に関して次の行為をしないこと。
ア 暴力的な要求行為
イ 法的な責任を超えた不当な要求行為
ウ 取引に関して、脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為
エ 風説を流布し、偽計または威力を用いて相手方の業務を妨害し、又は信用を毀損する行為
オ その他前アからエに準ずる行為
2 甲又は乙の一方について、次の各号のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの催告を要せずして、本契約を解除することができる。
(1) 前項第(1)号ないし第(2)号の確約に反する表明をしたことが判明した場合
(2) 前項第(4)号の確約に反し契約をしたことが判明した場合
(3) 前項第(5)号の確約に反する行為をした場合
3 前項の規定により本契約が解除された場合には、解除された者は、その相手方に対し、相手方の被った損害を賠償するものとする。
4 第2項の規定により本契約が解除された場合には、解除された者は、解除により生じる損害について、その相手方に対し一切の請求を行わない。
第18条(合意管轄)
本契約に関する一切の紛争は、東京地方裁判所をもって第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第19条(協議)
甲及び乙は、本契約に定めのない事項及び本契約に関する解釈上の疑義については、誠実に協議の上、解決するものとする。
第20条(旧契約がある場合の本契約による旧契約の変更)
本契約の締結以前に甲乙間で既に締結し、有効に存続する「b-orthoサービス契約」(以下「旧契約」という。)がある場合、旧契約は、本契約の締結をもって、本契約の内容に全て変更され、以後本サービスは本契約に従い提供されるものとする。なお、本契約第16条(有効期間)第1項にいう「本契約締結日」とは、本契約の締結日をいうものとする。